未経験からのフリーランスエンジニアのなり方と準備しておくこと

2018年12月2日

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近年、エンジニアに対する需要の高まりから会社に所属せずにエンジニアとして働くフリーランスエンジニアが増えています。フリーランスエンジニアは自由な働き方ができるため、ライフスタイルの多様化が進む現代では注目を集めています。そこで今回は未経験でもフリーランスエンジニアになることができるのかというテーマで解説記事を書いていきます。実務経験はないけどフリーランスエンジニアを目指したいという方は、ぜひチェックしてみて下さいね。

 

未経験でもフリーランスエンジニアになれる

エンジニアとしての実務経験がない方でも、フリーランスエンジニアとして収入を得ることは可能です。数年前までは、エンジニアと言えば専門学校でしっかり学び、数年間の実務経験を経た人だけがなれる職業でしたが、現在は独学でプログラムングを学びフリーランスエンジニアとして活躍している人もたくさんいます。そのようになった背景には、以下3つの理由があります。

 

エンジニア不足とエンジニアへの需要

現在日本は深刻なエンジニア不足に陥っています。日本が深刻なエンジニア不足になったのは以下の5点によるものが大きいと言われています。

 

  • 市場の成長

現在、IT市場は急激に拡大しています。小さな会社でもIT技術を導入しなければ生き残っていけない現状があり、その結果としてエンジニアへの需要が高まっています。

  • エンジニアの高齢化

基幹システムを構築していたエンジニアがどんどん定年を迎えています。特に汎用機エンジニアがエンジニアの高齢化によって深刻なエンジニア不足になっています。

  • ネガティブなイメージ

世間ではエンジニアに対して、厳しい、きつい、辛いといったネガティブなイメージがあります。俗に言う3K(きつい、厳しい、帰れない)がまさにエンジニアのイメージを決定づけていると言えます。エンジニアの業務は、決してネガティブなものだけではないのですが、ネガティブな面だけがクローズアップされてしまい、人材確保が難しくなってしまっています。

  • 年収

日本のエンジニアはアメリカのエンジニアに比べて年収が低いです。最近では大手インターネット企業を中心にエンジニアの給与が見直され、年収1,000万円を超えるエンジニアも増えてきました。しかしまだ多くの会社では、業務に対する年収が低いことは変わっていません。

  • 成長スピード

IT業界は非常に変化が激しい業界です。そのため、人材のスキル習得が業界の変化スピードに追いつけていない現状があります。

 

これらの理由から、日本ではエンジニア不足が深刻になっています。エンジニア不足は大きな問題ですが、これからエンジニアを目指す人にとっては絶好のチャンスだと捉えることもできます。現在エンジニアの需要はとても高いため、未経験からでもフリーランスエンジニアとして活躍するチャンスがあるのです。

 

クラウドソーシングの発達

クラウドソーシングとは、オンライン上で不特定多数の人に業務を発注することです。最近ではクラウドソーシングサービスが増えており、以前に比べて業務の発注や受注がしやすい環境になりました。

クラウドソーシングの発達はフリーランスエンジニアには追い風です。フリーランスエンジニアは会社に属していないため、案件を受注することも大きな仕事の一つだと言えます。クラウドソーシングによって案件を獲得するチャンスが増えたことで、未経験でもフリーランスとして収入を得るハードルが大きく下がりました。

 

フリーランスの増加

フリーランスの数は年々増加しています。そのため、世間一般的にもフリーランスとしての働き方が認知されるようになっています。認知されると言うのは大きなポイントで、それだけフリーランスとして働きやすくなることにつながります。

例えば、フリーランスとしての働き方が認知されていない状況では、家族や友人から会社に所属して働くことを勧められる可能性が高いです。また信用面から案件を受注することが難しいとも言えるでしょう。

フリーランスエンジニアという働き方が認知されている現在は、非常に働きやすい環境であると言えます。

 

未経験でもフリーランスエンジニアになることができるようになったのは、このような時代背景があるからです。フリーランスエンジニアになりたい人にとっては、まさに今が絶好のチャンスだと言えるでしょう。

 

フリーランスエンジニアの仕事

フリーランスエンジニアは、会社に所属して働いている会社員エンジニアと働き方や給与形態が異なります。ここでは、フリーランスエンジニアの仕事内容について詳しく解説していきます。

 

フリーランスエンジニアの仕事の仕方

会社員エンジニアの場合は企業に所属しているため、仕事をする場所や仕事内容はある程度会社に管理されています。一方で会社に所属していないフリーランスエンジニアは基本的に全て自己責任で仕事を行わなければいけませんが、仕事をする場所や時間、内容は自由に選ぶことができます。

 

一般的にフリーランスエンジニアが仕事をする流れは以下のようになっています。

 

  • 案件を獲得する

実績のないフリーランスエンジニアは自分の足で案件を獲得しなければいけません。案件を探す方法としては、

・マッチングサイトを利用する
・人脈を利用する
・企業へ直接営業をかける

など様々な方法があります。フリーランスエンジニアは自分にあった方法で案件を獲得して業務を行なっています。

 

  • 仕事を行う

案件を獲得したら依頼内容に沿って仕事を行います。フリーランスエンジニアは仕事場所を自由に選ぶことができるため、ネット環境とパソコンさえあればどこでも仕事をすることが可能です。仕事をする上で気をつけるのは、納期を守ることです。納期を守れないと信用を失うことにつながり、仕事を任せてもらうことができなくなるため、最低限納期は守るようにしましょう。

 

  • 納品

作業が完了したらクライアントに納品します。この際、クライアントによっては細かく修正をしなければいけないこともあります。納品が完了すれば、収入を受け取ることができます。

 

フリーランスエンジニアは基本的にこのサイクルを繰り返して収入を得ています。(クライアント先に常駐して業務を行うSESの場合は例外です。)

 

実務経験の期間で変わる収入

フリーランスエンジニアは未経験でもなることができますが、実務経験がないと収入面で不利になる可能性が高いです。また実務経験があるとしても、期間で年収は変わってきます。

未経験からフリーランスエンジニアになった場合、実務経験がないため単価の高い案件を任せてもらうことができません。そのため年収は200万円から250万円程度になると思います。

一方で実務経験があるエンジニアはある程度単価のある案件を任せてもらえるため、年収が400万円を超えることも十分可能です。そして実務経験が豊かな場合には、年収800万円から1,000万円程度稼ぐこともできます。

フリーランスエンジニアの場合には、実務経験が名刺代わりになると考えておきましょう。

 

フリーランスエンジニアになる前に

誰もがフリーランスエンジニアに向いているわけではありません。中には会社員エンジニアとして働いた方が、自分の能力を発揮できる人もいます。そのためフリーランスエンジニアになる前に何点か確認しておくことがあるため、以下簡単に解説していきます。

 

フリーランスエンジニアに向いている人

ここでは、フリーランスに向いている人の特徴を3つ紹介していきます。

 

  • 自己管理ができている

フリーランスエンジニアは案件の受注から生産まで全て一人で行わななければいけません。そのため自己管理ができなければ続けていくことは難しいです。SESの場合でも会社にエンジニアが一人だという場合が多いため、業務に関しては一人で進めなければいけません。これらのことからフリーランスエンジニアに向いているのは、自己管理ができる人だと言えます。

 

  • エンジニアの仕事が好き

フリーランスの場合、仕事とプライベートの境目が曖昧です。イメージとしては、仕事とプライベートが隣り合っている感じです。そのため好きな仕事でなければプライベートにも悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。

またエンジニアとして長く活躍するためには、自分のスキルを常に向上させていく必要があります。プライベートの時間を削って仕事に関する勉強をしなければいけないことも出てくるでしょう。そういったときに仕事が好きでなければ長く続けていくことは難しいです。

 

  • コミュニケーション能力に優れている

フリーランスエンジニアは基本的に一人で働くため、コミュニケーション能力が必要ないと思っている方は大間違いです。フリーランスエンジニアこそ、コミュニケーション能力が求められる職業だと言えます。

フリーランスエンジニアの中でもSESは、クライアント先の会社に所属して業務を行うので当然コミュニケーション能力は必要です。また自分から営業しなければ仕事を受けることができないため、クライアントとの綿密な打ち合わせをする必要があります。さらに勉強会や交流会などに参加して、スキルを高めたり、人脈を広げたりすることもフリーランスエンジニアの大切な仕事だと言えます。

こういった面から、フリーランスエンジニアに向いているのは高いコミュニケーション能力を持っている人だと言えます。

 

まとめるとフリーランスエンジニアに向いている人の条件は以下の3つです。

  • 自己管理ができている人
  • エンジニアの仕事が好きな人
  • コミュニケーション能力に優れている人

 

フリーランスエンジニアに向いていない人

続いてフリーランスエンジニアに向いていない人の特徴を3つ紹介していきます。

 

  • 時間管理ができない人

一般的なフリーランスエンジニアの場合には、時間管理がとても大切です。単にエンジニアとしての業務を行うだけでなく、次の仕事の営業や経理なども全て自分で行わなければいけません。

やらなければいけないことを洗い出し、いつやるか時間管理ができなければ、フリーランスエンジニアとして働き続けるのは難しくなるでしょう。

 

  • 向上心がない人

フリーランスエンジニアの仕事は、日々新しいことに直面します。その際、どんなに難しいことであっても乗り越えていこうとする向上心を持って仕事ができるかがフリーランスエンジニアの資質を試す良い機会となります。

自分のスキルを高めたい、他の人よりも専門的な知識を身に付けたいと考えている人は、独立してフリーランスエンジニアとして働いても成功する可能性は十分にあると言えます。一方でできるだけ楽をしてお金を稼ぎたいと考える人は、フリーランスエンジニアよりも会社員エンジニアの方がいいでしょう。

 

  • 事務処理がうまくできない人

会社員エンジニアの場合には会社が事務処理を全て行ってくれますが、フリーランスエンジニアの場合には全て自分で行います。事務処理と言えば誰にでもできると思うかもしれませんが、きちんとこなしていかないと積み上がってしまい想像以上に時間を取られてしまいます。

事務処理に時間を取られると当然業務にも支障が出て悪循環に陥ってしまうため、仕事の質を高めるためにも事務処理能力はとても大切だと言えます。

 

まとめるとフリーランスエンジニアに向いていない人の条件は以下の3つです。

  • 時間管理ができない人
  • 向上心がない人
  • 事務処理がうまくできない人

 

会社員の時に準備しておくこと

現在会社員として働いている人がフリーランスエンジニアを目指す場合には、しっかりと準備をしておく方が成功する可能性が高くなります。ここでは会社員の時に何を準備しておけばいいのかについて解説していきます。

 

  • クレジットカードやローンの申し込み

フリーランスとして働くということは徐々に社会に認知されてきてはいますが、まだまだ信用度は会社員に比べて低いと言えます。そのため、社会的な信用がないとできないクレジットカードの申し込みやローンの申し込みは会社員の時にしておいた方がいいです。

ある程度年収がある場合でも、フリーランスだという理由でローンを組めない場合もあるため、会社員時代の時にしっかり準備しておきましょう。

 

  • 不動産契約をしておく

事務所用に部屋を借りたい、仕事場を兼ねて部屋を借りたい、そのように考えている方は、会社員の時にしっかり準備しておきましょう。フリーランスになってしようと思っても、信用面で断られる可能性があるため会社員時代に済ませておくのが得策です。

 

  • フリーランスエンジニアとして必要になるアイテムを準備しておく

フリーランスエンジニアとして働くために必要なアイテムとして、以下のようなものがあります。

名刺

名刺は営業回りの際に必須のアイテムです。屋号や業務内容が書かれた名刺を準備しておきましょう。

ホームページやSNS

ホームページやSNSがあれば案件の受注もしやすくなります。フリーランスになってすぐに案件を得るためにも、事前に作っておきましょう。

パソコンやデスク、チェアー

パソコンやデスク、チェアーは自宅で仕事をする場合には必須アイテムです。長時間利用しても疲れにくいものなど、機能性に優れたものがおすすめです。

会計ソフト

会計ソフトは確定申告に必要なアイテムです。税理士さんに依頼すればやってくれますが、当然お金がかかってしまうため、収入が安定しないうちは自分でやるのがいいでしょう。

各種書類のテンプレート

請求書や納品書などは必ず使うため、いざ必要になった時に慌てないように事前に作っておきましょう。

 

未経験からフリーランスエンジニアになった人の実例

今回の記事を読んでいる人の中には、未経験からフリーランスエンジニアを目指しているけど本当になれるのか不安だと思っている方もいるのではないでしょうか?

ここでは、未経験からフリーランスエンジニアになるということはどんなことなのか、実例を含めて話を進めていきます。

 

フリーランスエンジニアになるためにしたこと

今回紹介するのは、エンジニアとして活躍している濱口直行さんです。濱口さんは約10年間レコードショップで働いた後、2014年からフリーランスエンジニアに転職しました。東京農業大学生命科学研究科監修のアプリ「Simrural(シムルーラル)の政策に携わるなど、Webシステムの受託開発会社で活躍しています。

 

濱口さんがフリーランスエンジニアになるためにしたことは大きく2つあります。

  1. 思い切ってフリーランスエンジニアの道に飛び込む選択をしたことです。会社員として10年間働いており、ある程度の収入をもらっていた状況からフリーランスエンジニアになるというのはかなりの勇気が必要だったでしょう。さらに未経験ということで、本当にできるのか、安定して収入を得られるのかなど不安はたくさんあったと思います。そこでも自分のやりたいことをやるという強い意志を持っていたことが、現在の成功に繋がっているのではないでしょうか。
  2. 積極的に勉強会やイベントに参加したことです。濱口さんは最初独学でエンジニアの勉強をしていたと言います。ですが、独学では得られないスキルを習得したいという向上心を持っていました。そこで勉強会やイベントに積極的に参加してスキルを磨いていたそうです。イベントでの出会いが現在勤めている会社との出会いにつながっているそうです。

 

フリーランスエンジニアになるための資格はないので、自分の気持ち次第でなることができます。もちろん最初はたくさん壁にぶつかるでしょうが、その壁を乗り越える気持ちの強さがあれば十分フリーランスエンジニアとして成功できます。

 

フリーランスエンジニアのメリット

フリーランスエンジニアになることで得られるメリットは様々なものがありますが、最も大きな点は自由を得られるということでしょう。フリーランスエンジニアになって得られる自由には大きく4つあります。

  • 選択の自由

会社に属して働く場合、個人的にしたくない仕事であってもやらないという選択はできません。フリーランスの場合には、やりたくない仕事はやらないという選択ができます。自分がやりたい仕事だけを選択して行う自由がフリーランスにはあります。

 

  • 時間の自由

私たち人間は1日24時間平等に与えられています。その時間をどう使うかは基本的に自分で選択するものなのですが、会社員の場合には遅くまで就業を強いられることもあります。フリーランスは就業時間が決まっていないので、自分が好きな時間を選んで就業できます。1日24時間をどう使うか決める時間の自由がフリーランスにはあるのです。

 

  • 場所の自由

フリーランスエンジニアはネット環境とパソコンがあればどこでも働くことができます。今日は自宅でやりたい、今日はカフェに行きたいなど気分によって好きな場所を選んで働くことができるのは、気持ちの面でも大きなメリットになります。フリーランスの中でもクライアント先の会社に常駐して働くSESには場所の自由がありませんが、一般的なフリーランスには場所に自由があると言えます。

 

  • 人間関係の自由

会社に属して働く場合、個人の感情を持ち込むことはできません。しかし私たちは人間ですので、どうしても合う、合わないはあります。フリーランスの場合には無理して合わない人と働く必要がないため、人間関係の自由があると言えます。

 

フリーランスエンジニアとして働くメリットは、上記にような自由を得られることにあります。

 

フリーランスエンジニアのデメリット

フリーランスエンジニアになるデメリットは様々なものがありますが、最も大きな点は不安になることでしょう。

フリーランスは福利厚生がないため、様々な費用がかかってしまいます。健康診断も自分で受けなければいけませんし、出張手当や家賃手当なども当然ありません。会計や確定申告も全て自分で行わなければいけないため、これらの業務を自分で全てできるのかという不安があります。

またフリーランスは安定するまでが大変です。会社員は毎月決まった給与を得ることができますが、フリーランスは基本的に毎月の給与はバラバラです。また怪我や病気になってしまうと、長期間収入を得られない可能性もあります。安定して給与を得られるかという精神的な不安が大きなデメリットになるでしょう。

 

逆に言えばこういった不安を乗り越えることができれば、フリーランスはメリットの方が大きいと言えます。フリーランスになるという選択をする前に、自分にとってフリーランスとしての働き方は向いているのかよく考えるようにしましょう。

 

まとめ

  • エンジニア不足やフリーランスの増加、クラウドソーシングの発達などによって、エンジニアに対する需要は高まっている。そのため未経験であってもフリーランスエンジニアになることは十分可能。
  • 未経験でもフリーランスエンジニアになることはできるが、実務経験がある人の方が収入は多い。
  • フリーランスには向いている人、向いていない人がいるので、自分がどちらなのか考えてからフリーランスになるかどうか決めるのが大切。
  • 会社員からフリーランスになる場合は、ローンやクレジットカードの申し込みを会社員時代に済ませておくのがポイント。
  • フリーランスになることで自由は得られるが不安に感じることも多いため、不安を乗り越えられる人がフリーランスに向いている。
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